2024.11.01 | 調査コラム
アズテックの教育支援・推進制度と利用者の声
アズテックは、クオリティの高い知的財産サービスを世の中に提供し続けるために、社員の教育支援に力を入れている会社です。
私が所属する総務管理部では、社員が自由に学べる環境を整えられるよう、アズテックの教育支援・推進制度の改善や導入の提案を行っています。
今回は、従来から改善・新設された2つの制度についてご紹介します。
アズテックは、クオリティの高い知的財産サービスを世の中に提供し続けるために、社員の教育支援に力を入れている会社です。
私が所属する総務管理部では、社員が自由に学べる環境を整えられるよう、アズテックの教育支援・推進制度の改善や導入の提案を行っています。
今回は、従来から改善・新設された2つの制度についてご紹介します。
台湾の専利法(*注釈1)は、日本と違って、発明特許、実用新案、意匠を合わせて3つの概念が含まれています。つまり、1つの専利法に発明特許、実用新案、意匠の関連規則が記載されています。ここでは、発明特許(日本の「特許」に相当します。以下「特許」と記載します)出願制度の特徴についてご紹介します。
2024年7月31日に中小企業庁からとある調査の結果が報告されました。それは知財Gメンによる知的財産取引に関する調査報告です。それを説明するために、中小企業を取り巻く状況から順に整理していきましょう。
アズテックでは特許の調査分析サービスを提供しています。知的財産部門を持たない中小企業やスタートアップ事業者の方々にお会いすると、自社の技術の特許を取って将来の事業に生かしたいがどうすれば良いか分からない、いま開発している製品が他社の特許を侵害していないか心配、といったお話 をよく伺います。
このような知的財産に関するお困り事に対して相談先となる公的機関の窓口を皆さんご存知でしょうか。 弊社もそういった機関を経由した調査、分析のご依頼をお受けすることも ありましたので、本コラムにおいては主に無料で知的財産に関わる支援を受けられる 窓口をご紹介していきます。
なおご紹介する情報は調査時点の情報で、既に終了しているものも含まれていますが、同様の支援プログラムや窓口が用意される可能性も高いのでそのまま掲載しています。最新の情報は必ず各提供元の情報をご参照ください。
また 過去には「特許調査や出願に使える補助金、助成金」 についてのコラムも公開しておりますので、併せてご参考にしていただければと思います。
我が国における中長期的なエネルギー政策の方向性を示すために作成されている「エネルギー基本計画」は、おおよそ3年ごとに見直されており、今年はその見直しの年となっています。周知のとおり、2050年カーボンニュートラルという世界公約達成に向け国際協調が求められる中、日本では生成AIのためのデータセンター建設や半導体工場誘致が進み電力消費量の増加が予想されており、電力需要と温暖化ガスの排出削減の両立が課題であると指摘されています。(※1)
また、長引く国際情勢の悪化は、エネルギー供給の大半を輸入化石燃料に依存している日本にとって、経済安定保障上リスクとなっており、産業競争力維持のためには、安価で安定したエネルギー確保は重要な課題となっています。
これらの課題の解決策として有力視されているのが、日本発次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」であり、今年に入ってその技術の実用に向けた企業の動向が複数報じられています。(※2、※3)
そこで、ペロブスカイト太陽電池に関する特許出願動向を調査してみました。
世界には160以上の「特許に関する庁」というものが存在します。各庁はそれぞれ専用のホームページを持っていることが多いですが、海外の特許庁のホームページを訪問することにハードルを感じている方も少なくないのではないでしょうか?そこで、本コラムシリーズでは、初心者でも海外の特許庁をできる限り簡単に使える方法を追究していきます。
シリーズ第四弾となる今回は中国国家知識産権局(以下CNIPAと表記)を取り上げます。
「治療用アプリ」(注:「治療アプリ®」はCureAppの登録商標)は、医師の処方により患者のスマートフォンにインストールして用いられるプログラム医療機器で、「デジタルセラピューティクス(DTx)」とも呼ばれています。国内ではCureAppのニコチン依存症治療用アプリと高血圧症治療用アプリ、サスメドの不眠症治療用アプリが、それぞれ薬事承認されており、製薬大手各社も様々な疾患・症状に対する治療用アプリの開発を進めています。
本稿では、上述のCureAppとサスメドの特許を例に、治療用アプリ関連でどのような特許出願がされているか、またそれらの特許にどのような特許分類が付与されているかについて紹介したいと思います。
中国経済の発展により、中国企業による知的財産活動も増大しています。WIPOの統計によると、中国は国際特許出願件数で2022年まで4年連続首位となっております(※1)。特にIT、EV等の技術発展をリードするような分野も存在し、特許調査の際にこれら中国企業による出願は、中国国内での展開に際して調査の必要があるばかりでなく、国内における先行技術調査、無効資料調査であっても無視できず、むしろ積極的に活用していきたい存在でもあります。
私は少し中国語の知識がある日本語ネイティブですが、弊社には中国語ネイティブの社員、日本語ネイティブで知的財産翻訳検定(中文和訳)合格者もおり、力を合わせて中国語原文に対応しております。 本コラムでは、そのような状況下での中国語特許調査について何点かポイントを挙げさせていただきたいと思います。
この度、近年の注目トレンドの技術分野について、手軽に活用可能なリストの中から選んで購入していただくレディメイド型分析レポートのご提供を開始いたします。
注目トレンドの技術分野について、特許出願件数の年次推移や特許出願件数の多い出願人などは気になるところであり、そのような分析情報は様々な場面での活用が想定されます。
そこでアズテックでは、様々な用途としてお手軽にご活用が可能な分析データや注目特許情報を盛り込んだレディメイド型分析レポートであるAztec Trend Report(アズレポ)を日本有数のサーチャーにより作成された特許母集団リストと共にご提供いたします。
日本の電動アシスト自転車は、シティサイクル(通称:ママチャリ)に電動アシストユニットを付加したものから普及している。その切っ掛けは、2009年に、「幼児の二人乗り」の基準に適合した自転車であれば、3人乗りが合法となり、子供の送り迎えなどに便利(こぎ出しの力があまり掛かからない)電動アシスト自転車が好まれるようになった。 (子供を2人乗せると30kg以上になるため人力での走行が不安定となるため電動によるペダル力をアシストする力が必要であった) また、世界(特に欧州)においては、スポーツ性を重視した電動アシスト自転車の普及が加速している。このように電動アシスト自転車が日本及び外国で需要拡大の兆しを見せている。今後、自転車の殆どが電動アシスト付きとなる可能性があり、電動ドライブユニットのさらなる開発が必要とされる。そこで、電動アシスト自転車の主要パーツであるドライブユニットに着目した特許出願状況を分析し、電動アシスト自転車の今後の動向を予測してみる。
2023年6月の経済産業省の「大学発ベンチャーの実態などに関する調査」*1では、研究成果型のベンチャーが約6割を占めていること、正社員数が5人未満の企業が5割近くを占めていること、資本金1億円未満の企業が大半を占めていることなどが報告されています。このことから大学発のベンチャーは、研究成果を活用し、限られた資金と人材で起業していることが窺えます。今回のコラムでは、私自身の大学発バイオベンチャーでの研究開発職での体験を踏まえ、ベンチャーにおける特許調査について考察します。
カーボンニュートラルを実現しようとした場合、二酸化炭素の排出量が火力発電ほどは多くなく、安定した供給力を持つ原子力発電を避けて通れない。しかし、2011年の福島第一原子力発電所の事故を受け、大型軽水炉を増やすのは難しくなった現状がある。
そのような状況の中で、2022年7月、経済産業省が高い安全性を有するとされる高温ガス炉(HTGR)など次世代の原子力発電所の開発に関する行程表を作成する検討に入ったとのニュースが見られた※1。三菱重工業においては、2022年4月に高温ガス炉(HTGR)を使って水素を大量生産するとの発表し※2、2023年7月には経済産業省が推進する高温ガス炉実証炉開発の中核企業に選定されるなど※3、積極的な動向が見られる。このように高温ガス炉は現在注目の技術となっている。
また、英国では高温ガス炉を含む次世代原子炉開発に対し政府が約250億円の補助を行い、米国ではスタートアップ企業X-energyが高温ガス炉を開発しそれを政府が全面支援し、中国でも実証炉が2021年に初臨界するなど、世界でも高温ガス炉は注目されている※4。
そこで、高温ガス炉に関する特許出願動向を調査した。
アズテック株式会社は2024年の6月に創業34周年を迎えます。
35周年の節目を目前に、多くの皆様にアズテックの事を知っていただければと思い、代表の小倉社長にアズテックの創業から今後について話を伺いました。
世界には160以上の「特許に関する庁」というものが存在します。各庁はそれぞれ専用のホームページを持っていることが多いですが、海外の特許庁のホームページを訪問することにハードルを感じている方も少なくないのではないでしょうか?そこで、本コラムシリーズ では、初心者でも海外の特許庁をできる限り簡単に使える方法を追究していきます。
シリーズ第三弾となる今回は世界知的所有権機関(WIPO)を取り上げます。
2023年6月1日に、統一特許裁判所協定(UPC協定)が発効し、欧州単一効特許と統一特許裁判所を組み合わせた「欧州単一特許制度」が開始されました。欧州特許出願においては、従来型の欧州特許に加えて、欧州単一効特許という選択肢が増えたことになります。
本稿では、本制度の概要と欧州特許調査における留意点について述べていきたいと思います。
今回は、2023年4月に入社した社員3名にインタビューした内容をご紹介します。応募のきっかけから入社後の印象、業務のやりがいなど、新入社員から見たアズテックを語ってもらいました。また、アズテックでは在宅勤務制度を導入しており、リモートでの研修や業務についても実体験による率直な感想を聞くことができました。
昨今では、民間が運営する特許のデータベースが多数あり、特許調査を行う人の多くが、いずれかのデータベースを用いていることが多いと思います。日本の特許庁においてもJ-PlatPatというサイトにてデータベースのサービスの提供が行われています。民間の運営するデータベースに比べると多彩なサービスは無いものの、国内特許のデータベースとしては最大であるため、利用する価値はあると思われます。そこで、今回のコラムではデータベースとしてのJ-PlatPatと、その簡単な使い方とをご紹介いたします。
中国特許を調査するには、中国の特許の制度への理解が重要である。当方は日本でサーチャーをしている中国人として、日本と中国を比較する事が多かったため、前回の「日中知財法の相違点」の引き続き、本稿では専利法第4次改正修正法を踏まえ、専利(日本における特許、実用新案、意匠に相当)の出願制度において、日本との主な相違点を展開する。また、ますます膨大になっている出願数に対応するには検索ツールの活用は大変重要であるため、最後に特許調査ツールの最新動向を紹介する。
熱変色材料を使用した筆記具が、ここ数年の間に世の中では当たり前の存在になりました。調査を行っていると、時折、熱変色材料の特徴を上手に利用した発明を見かけることがあり、大変興味深く思っていました。様々なところで活躍している熱変色材料ですが、今回はその中でも事務用品の分野を対象に、どのようなアプリケーションとしての発明が存在しているかにおいて動向調査を行ってみました。
以前のコラム「アズテックの情報セキュリティ体制」では会社のセキュリティ体制について紹介をしました。
アズテックでは、ISO27001(ISMS)を取得しており、私は情報セキュリティ委員会で社内のセキュリティ対策の実施・運用、社内教育を担当しています。
調査業務を請け負うにあたっては、お客様から機密度の高い情報をお預かりする事になるため、万が一にも情報の漏洩や紛失が起こることは許させません。会社としてもセキュリティ対策は最重要課題であると認識をしており、そのための、日頃からのセキュリティ対策は非常に大切です。
私から見ても社内ではセキュリティに対する取組が通常よりも高いレベルで行われていると感じています。とはいえ、うっかりなども含めてルールが守られなければ意味がありません。ルールが守られるためには従業員に高いセキュリティ意識を持ってもらうことが重要になってきますが、単に「セキュリティ教育」となると内容が堅くなりがちです。敷居を高くせず、従業員にセキュリティ意識を持ってもらうための取組をご紹介させていただきます。
特許情報以外を調査対象とした、いわゆる「非特許調査」をご依頼いただく機会も多々ありますが、非特許情報には特許情報とは違った様々な特徴があります。本稿では、どのようなケースで非特許調査を行うことが多いか、また特許情報とはどのような点が異なるか、について述べていきます。
アズテックでは特許の調査分析サービスを提供しています。技術の権利化や商品開発に必要な情報として調査を行うわけですが、それなりのコストも発生します。特に中堅中小企業のお客様からは知財活動の予算確保に苦労されていらっしゃるお話を伺うことがあります。
世界には160以上の「特許に関する庁」というものが存在します。各庁はそれぞれ専用のホームページを持っていることが多いですが、海外の特許庁のホームページを訪問することにハードルを感じている方も少なくないのではないでしょうか?そこで、本コラムシリーズでは、初心者でも海外の特許庁をできる限り簡単に使える方法を追究していきます。
今回は欧州特許庁を取り上げます。
以前、特許査定が出たばかりの出願について無効資料調査のご依頼があり調査を開始しようとしたところ、特許査定から30日以上経過してもJ-PlatPatの経過情報が更新されず、設定登録料が支払われたかどうかがわからず、このまま調査を進めていいのか躊躇したことがありました。そこで、今回、その場合の考えられるケースについて調べてみました。
OpenAI社が2022年11月に発表したChatGPT※1が、その性能の高さから話題になっている。本コラムではChatGPTやその他の類似サービスについて、特許調査業務への応用可能性の観点から考察する。
人が装着することで動きや身体能力を強化、サポートしてくれる外骨格型や衣服の装置は、パワードスーツと呼ばれている。強化スーツやアシストスーツとも呼ばれ、実際に利用されている業種としては主に介護や物流の現場で、重い荷物を持ち上げたり、要介護者をベッドから車椅子へ移動させる時のサポートなどに利用すれば作業者の体への負担軽減に繋がり、腰痛予防などに役立っている。
パワードスーツ には大きく分けて、①モータなどの動力を使ってサポートするタイプ(下図)と、②ゴムやバネなどの人工筋肉を使ってサポートするタイプがある。
今回は「特許検索競技大会2022 参加します!」の続報として、特許検索競技大会2022で最優秀賞を受賞した工藤、ゴールド認定を獲得した藤田、浦山の3名に、橋間、石坂の2名を加えたメンバーで行った座談会の模様をご紹介いたします。
近年、AWSなどクラウド関連技術の社会への浸透が目覚ましく、特許調査の内容としてもクラウドに関わるテーマが増加傾向になることが予想されます。私も、クラウド関連の調査を行うことがありましたが、その時、分類、KWの選定ともに難しさを感じました。そこで今回は、何故クラウド関連の調査は難しいか、クラウドの定義、実社会でのサービスと、それが特許公報として、付与特許分類としてどのように表されるか考察しました。
2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、経済産業省により2020年末に策定された「グリーン成長戦略」のもと、あらゆる分野・産業で様々な取り組みが行われている。自動車業界においても、既存のエンジン車を利用して脱炭素に向かうべく、合成燃料の開発が進められている※1。
合成燃料は、CO2(二酸化炭素)とH2(水素)を合成して製造される燃料である。製油所や工場などから排出されたCO2を原料に、再生可能エネルギー(再エネ)由来の水素や電力と合成技術を組み合わせることで、カーボンニュートラルな燃料とすることができ、このような再エネ由来の水素を用いた合成燃料は「e-fuel」と呼ばれている。
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)もエンジン向けの液体合成燃料を一貫製造する技術の確立に取り組んでおり※2、今後のe-fuelの発展が望まれている。そこで、e-fuelに関連する特許出願について調査した。
世界には160以上の「特許に関する庁」というものが存在します。各庁はそれぞれ専用のホームページを持っていることが多いですが、海外の特許庁のホームページを訪問することにハードルを感じている方も少なくないのではないでしょうか?そこで、本コラムでは、初心者でも海外の特許庁をできる限り簡単に使える方法を追究していきます。今回はアメリカ合衆国の特許庁を取り上げます。
今回は開催日が近づいてきました、特許検索競技大会2022 (参考1)に向けて、参加を予定する工藤、石坂が、2019年度最優秀賞受賞者である橋間 (参考2, 参考3) と行った座談会の模様をご紹介いたします。
他社権利調査とは、ある製品(実施技術)が他人の特許を侵害していないかどうかを調べる調査です。他に、侵害予防調査、クリアランス調査、FTO調査(Freedom To Operate)等とも呼ばれ、その調査の進め方にもクライアント毎の文化や方針の違いがあったりもします。2019年のコラムに続き、本稿では、私がこれまでのクライアント対応にて学んだ、実態に則した他社権利調査の応用的進め方の一部を紹介します。
2022年1月に特許庁の公報システムが刷新されました。
(https://www.jpo.go.jp/system/laws/koho/oshirase/system-sasshin20201222.html)
主な変更点の一つに「再公表特許」の廃止があり、国内の特許調査において様々な影響が生じるものと思われます。本稿では、再公表特許の廃止に伴う影響と国内調査を行う上での留意点について解説していきます。
技術分類にはいくつもの種類がありますが、日本独自の分類として特許分類では2種類、国際的に利用されるIPCを細分化した「FI」と技術的特徴を分類するための「Fターム」があります。そしてもう1種類、非特許文献を検索するための「CSターム」という分類があります。
中国進出にあたっては有効な知財戦略を立てるためには、日本の知財法との相違点を理解することが重要である。当方は日本でサーチャーをしている中国人として日本と中国を比較する事が多かったため、本稿では専利(日本における特許、実用新案、意匠に相当)制度について、特に特許における日本と中国の主な相違点、及び、中国調査時の注意点を紹介する。(2020年12月時点)
みなさんこんにちは。アズテックの営業担当、小倉です。
特許検索に用いるFタームの一部には、「付加コード」と呼ばれる記号が末尾に付与されています。例:「2E110GA32W」(末尾の「W」が付加コードです)。
付加コードが付与されていることを知らずに検索式を作成すると、思いも寄らない結果となってしまうおそれがあります。
そこで、付加コードの確認方法と、Fタームを用いて検索式を作成する際の注意点をご紹介します。
アズテックでは特許調査が依頼の多くを占めますが、専用のDBを使用した特許調査以外にも様々なアプローチ方法で各種調査を行っています。今回はそのアプローチ方法の1つである国会図書館を利用した調査について、私達が実際に行っている調査のコツを簡単にご紹介いたします。
化学系の特許公報は機械系の特許公報と比べて構成が違っており、機械系の特許公報を読んでいる方からすると難しく感じる点もあると思います。化学系の特許公報の構成を理解する事で、みなさんの査読力の向上等につながれば幸いです。
(今回のコラムは、機械系の特許公報を読んだ事があるが、化学系の特許公報を読んだ事が無い方を対象としています)
自動車業界は、CASE(Connectivity:接続性, Autonomous:自動運転, Shared & Services:シェアリングサービス, Electric:電動化)という技術領域による変革の時代を迎える中で、ドライバーや乗員の車内での過ごし方にも変化が求められている。自動運転環境下では、ドライバーは運転操作から解放され、そのほかの乗員とともにもっと車内で快適に過ごしたいと願うだろう。そのため、クルマと人を繋ぐ車載HMI(Human Machine Interface)の重要性はますます高まってきている。そこで、特許出願の面から、車載HMIへの注目度がどう変化しているのかを調査した。
ASEAN諸国への関心・注目度の高まりから、ASEAN諸国に対する特許出願件数が増加傾向にあります。その一方で、法整備が不十分な国も多く、特許出願や事業の実施に際しての特許調査においては十分な結果を得られない事があります。
以上を踏まえて、ASEAN諸国の特許調査における現状、注意事項についての情報を整理していきます。
近年の情報インフラのおかげで外国文献の入手は容易にできるようになりました。このため日本特許公報のみならず外国特許公報を読む機会(もしくは「読まなければならない機会」)に恵まれる人も増えたかと思います。
その一方で「外国の特許公報を読むのは難しい」という声をよく聞きます。たしかに外国語で書かれている長い文章をどう読みこなせばよいかわからなかったり、文章の頭から読んでいるけれどもポイントを発見できず混乱したり、ということが外国の特許公報では往々にして起こりやすいです。
ただ、特許公報を読む時は「読み物として楽しんで読む」機会よりも、「自分にとって必要な情報を得る」機会の方が圧倒的に多いはずです。であれば、「どこ」に「知りたい情報」が「記載」されているかというポイントをつかめれば外国の特許公報であっても「公報を読む」目的は達成できるのではないかと思います。
以前のコラム(※)では、社内業務のアウトソーシングを検討するにあたって考慮すべきメリットとデメリットをご紹介しました。
(※)「特許調査のアウトソーシングのメリット、デメリット(1)」
(※)「特許調査のアウトソーシングのメリット、デメリット(2)」
委託先を吟味する際には、メリットは勿論のこと、如何にデメリットを軽減できるかという部分も重要になるわけですが、外部から情報収集を行ったとしても委託先の詳しい状況まではなかなか把握できないものです。そこで今回は、前述のコラムでご紹介した「ガバナンスの弱体化」に関連してアズテックの情報セキュリティ対策と管理の仕組みについてご紹介したいと思います。
ある特許出願を基礎として優先権を主張し、各国(自国も含む)へ出願された、特許文献のグループのことを「パテントファミリー(特許ファミリー)」といいます。
本稿では、パテントファミリーに関する基本的な知識と、特許調査においてパテントファミリー情報をどのように利用できるかについて、ご紹介します。
アズテックでは特許に関わる調査サービスを提供しており、日々様々な問い合わせや依頼が舞い込んできます。勿論、どのような依頼であっても一定の報告ができるよう対応していますが、一方で依頼の方法によって調査品質に影響が出る事もまた事実です。
そこで今回は、より効果的な調査依頼ができるためのポイントについて触れてみたいと思います。これらが無くとも調査ができなくなるということはありませんが、「+α」を求めたい時に思い出してみてください。
他社権利調査とは、ある製品(実施技術)が他人の特許を侵害していないかどうかを調べる調査です。他に、侵害予防調査、クリアランス調査、FTO調査(Freedom To Operate)等とも呼ばれ、その調査の進め方にも各社毎の特色があったりもします。本稿では、私が他社権利調査を進める際の基本的な考え方を紹介します。
以前“簡単にできる特許検索”と題して無料DBである「J-PlatPat」での検索方法として、特に番号による検索、キーワードによる検索を紹介しました。
その際に、キーワード検索においても外国特許文献の検索ができることに触れましたが、数年前に比べて検索できる対象が拡充されています。そこで今回は、実際に「J-PlatPat」においてどのように、何を検索できるのか、改めて検証しました。
特許調査には、出願前調査、他社権利調査、技術動向調査などの種類がありますが、中でも無効資料調査は、法的スキル、技術スキル、検索スキルが総合的に要求される調査です。今回はその無効資料調査及びその調査戦略立案のポイントについて簡単にご説明いたします。