(新社長インタビュー)新社長就任のご挨拶とアズテックの今後のビジョン

2025.06.01 | 調査コラム

本記事は、執筆時に調査した内容を元に掲載しております。最新情報とは一部異なる可能性もございますので、ご注意ください。

1. はじめに

 アズテック株式会社は、2025年6月に35周年を迎え、新たな代表取締役社長に小倉健太郎が就任いたしました。
2024年1月に前社長へのインタビュー(社長インタビュー)アズテックの創業から今後について を行いましたが、今回は、皆様へのご挨拶を兼ね、新社長に今後のアズテックのビジョンと思いを語ってもらいました。

アズテック株式会社
代表取締役社長 小倉 健太郎

2. 自己紹介

・まずは簡単に自己紹介をお願いします。

 コラムをお読みの皆さま、関係者の皆さまへご挨拶申し上げます。このたび代表取締役社長に就任した小倉健太郎でございます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。インタビューということで、ここからは少しくだけて話したいと思います。私は前社長である小倉正二の長男で、現在は43歳です。アズテックには2005年に入社しましたので、在籍年数は今年で20年目になります。

・アズテックに入社した経緯を教えてください。

 学生時代からアルバイトとしてしばしば仕事を手伝っていましたので、この会社には親しみを感じていました。卒業後は元々の夢であったテレビ業界で働き始めたのですが、ある時、当時の人手不足を背景に「今すぐに手を貸して欲しい」と前社長に強く頼まれ、その熱意に応えて入社を決めた、というのが経緯です。

・入社してからはどういった業務を行ってきたのでしょうか。

 入社後は調査員として、主に機械系分野を担当していました。残業も多かったですが、まだ20代でしたのでそれもあまり苦ではなく、むしろ新しい技術内容に触れ、公報を読み解いていくという調査分析の作業そのものに面白味を感じていました。毎日業務に没頭していたのを覚えています。何より少しでも先輩方に追いついて行かなければ!という気持ちが強かったです。
 2012年からは、総務管理部の立ち上げに従事し、部長職に任命されました。小規模企業では当然ですが、アズテックでも前社長が調査も営業も事務も社内業務のほとんどを手掛けており、ほぼ1人で管理するスタイルを採っていました。しかし従業員の増加に対応すべく、業務を完全に分離して専門のスタッフを配置することにしました。ほぼゼロからの立ち上げだったため、まずは業務内容や未策定ルールの整備などからスタートし、現在は「業務支援」「経理」「人事労務」「情報システム」に細分化してそれぞれが専門的な業務を行っています。

2020年「仕事の両立シンポジウム」で発表する総務管理部長時代の新社長

・新社長に就任した今の気持ちはいかがですか?

 率直に言えば、やりがいが半分と不安が半分です。少々自慢にはなりますが、当社には既に高い能力を持った優秀な従業員が揃っていますので、これまで以上に様々な事業を推し進めていけると思っています。今回の社長交代に備えてきた成果が、いよいよ実を結びつつあると感じています。彼らの期待に応えるべく、きっちりと成果が出せるよう指揮官として責任をもって頑張ります。一方でもちろん不安もあります。ただ、臆病な面は経営者として持つべき大事な要素だとも考えています。求められる迅速な判断力・決断力は、日頃からより多くの不安を解消してこそ磨かれていくからです。不安をエネルギーに変えながら、常に考えて自身を磨き、組織の舵取りに全力を尽くしていきます。

3. 新社長の考える経営指針

・新社長として考えている会社の将来像を教えてください。

 短期的には、これまで以上に活気のある会社になっているということでしょうか。前社長はゼロから会社を立ち上げたので、やる気も実力も十分に備わっている人です。引き続き会長職として在籍はしますが、経営の手腕は基本的に私に問われるものです。「前社長の頃は良かったな」と、お客様にも従業員にも言われないような組織作りをしていきたいと考えています。
 中長期で言えば、アズテックというブランドの確立を目指します。業界内外から「特許の調査・分析ならアズテック」と呼ばれるよう信頼を築き上げていくつもりです。前社長の頃から「この業界のトップになる」という夢は教え込まれてきましたが、その夢は途絶えさせません。顧客からは「こういう時こそアズテックに助けてもらおう」と頼ってもらい、就職・転職の応募者からは「あのアズテックで仕事がしたい」と願ってもらい、従業員からは「ずっとこの会社で働いていきたい」と感じてもらえる、そんな会社を目指します。

4. 新社長の目指す今後のアズテック

・前社長から継承したいことがあれば教えてください。

 前社長の思いを引き継ぎ、より良いサービスの提供と社内体制・制度の改善に努めていきたいと考えています。これは「知財の調査・分析を通して世界の産業に貢献し、併せて従業員の幸せを追求する。」という企業理念そのものです。大手・中小の規模に関わらず、各企業の知財活動における課題は尽きません。調査・分析の内製化を進める企業であっても、重要なプロジェクトやグローバル対応を考慮して、高品質なレポートが欲しいという需要は有ります。知財部門にコストをかけられないので、開発・企画の段階から商品化まで、気軽に相談できるトータルサポートをしてもらいたいという要望もあります。各社には各社の事情があり、アズテックはその「困った」「何とかしたい」を解決するために、より高度な調査品質を求め、サービスを提供して来ました。
 一方で、顧客だけでなくサービスを提供する側である従業員もまた重要です。私の知る限り、前社長は常に従業員の働きやすさを問い続けてきました。7時間定時やフレックスタイム制度、在宅勤務制度など、ただ効率的なだけではなく、育児や介護といった各自の都合にフィットできるように改良を続けています。加えて、個人学習や社内教育への投資も行い、より一層の知識や専門性を深めることのできる場を用意しています。こうした取り組みはワークライフバランスとサービスの品質向上を両立させ、顧客に対しても従業員に対しても奉仕ができるのです。この両立こそがアズテックの目指すところであり、これは今後も変えるつもりはありません。

・では逆に変えていきたいことがあれば教えてください。

 特に強化したいものは、新しいサービスの創出です。創業時から今に至るまで、紙公報がデジタルデータ化し、更に近年では生成AIによる調査・分析も可能になるなど、技術の進歩に伴い特許調査に求められる速度は日に日に増しています。この期待に応え、尚且つ変わらぬアズテック品質をお届けすることで、常に市場をリードしたサービスの提供を継続していきます。専門性を武器として戦う企業として、お客様からの要求の高度化・複雑化に対応できなければ、アズテックの未来はありません。
 特に生成AIは、目まぐるしい程のスピードで進化し続けています。携帯電話やパソコンが仕事の当たり前を変えた様に、誰もが使って当然の時代がすぐそこまで来ているのです。企業における知財活動は大きく変化を遂げるでしょう。アズテックはこの変化の波を乗りこなし、期待されるスピードや品質以上のものを提供し続ける必要があります。アズテックは人の知恵とAI技術を融合させた次世代型の特許調査サービスを確立し、皆さまに提供していきます。AI活用のプロフェッショナルであり、調査・分析のプロフェッショナルでもある、そんな特許調査会社のトップリーダーを目指します。
 また、併せて社内体制・制度の改善も進めていきます。まずは人事評価制度と給与体系の刷新を進め、新たな時代に備えた人材育成と人材確保を行っていきます。今よりも更に給与を上げ、能力・キャリア・年齢に応じた柔軟な働き方が可能となる強固な組織作りを進めて行くつもりです。人材に対する投資を惜しまず、専門性の継続的強化を目指していきます。

5. おわりに

 アズテック初期の頃から前社長の下、様々な事を乗り越えてきた新社長。
調査員、総務管理部長という両方の経験を活かし、お客様にとっても従業員にとってもより良い改革を起こしてくれることを期待させてくれるインタビューとなりました。
 新体制となったアズテックは、変革の時代においても「信頼されるパートナー」として社会に価値を提供し続けていきます。新社長共々、今後ともアズテックをどうぞよろしくお願いいたします。

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