2024.08.01 | 調査コラム
(ショートレポート)「ペロブスカイト太陽電池」の特許出願動向調査
我が国における中長期的なエネルギー政策の方向性を示すために作成されている「エネルギー基本計画」は、おおよそ3年ごとに見直されており、今年はその見直しの年となっています。周知のとおり、2050年カーボンニュートラルという世界公約達成に向け国際協調が求められる中、日本では生成AIのためのデータセンター建設や半導体工場誘致が進み電力消費量の増加が予想されており、電力需要と温暖化ガスの排出削減の両立が課題であると指摘されています。(※1)
また、長引く国際情勢の悪化は、エネルギー供給の大半を輸入化石燃料に依存している日本にとって、経済安定保障上リスクとなっており、産業競争力維持のためには、安価で安定したエネルギー確保は重要な課題となっています。
これらの課題の解決策として有力視されているのが、日本発次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」であり、今年に入ってその技術の実用に向けた企業の動向が複数報じられています。(※2、※3)
そこで、ペロブスカイト太陽電池に関する特許出願動向を調査してみました。