2020.05.01 | 調査コラム
初心者のための母集団作成の考え方
調査の初心者にとって、調査内容から調査母集団を作成することはひとつの関門です。というのも、調査毎に欲しい情報とその背景が異なるために、その都度母集団の「作り方」が変わるからです。
しかしながら、母集団を作成する「考え方」には共通するものもあります。そこで今回は調査の基本となる出願前調査を想定し、調査母集団を作成するまでの工程と共に自分自身が初心者だった頃に知りたかった「考え方」を述べていこうと思います。
近年の情報インフラのおかげで外国文献の入手は容易にできるようになりました。このため日本特許公報のみならず外国特許公報を読む機会(もしくは「読まなければならない機会」)に恵まれる人も増えたかと思います。
その一方で「外国の特許公報を読むのは難しい」という声をよく聞きます。たしかに外国語で書かれている長い文章をどう読みこなせばよいかわからなかったり、文章の頭から読んでいるけれどもポイントを発見できず混乱したり、ということが外国の特許公報では往々にして起こりやすいです。
ただ、特許公報を読む時は「読み物として楽しんで読む」機会よりも、「自分にとって必要な情報を得る」機会の方が圧倒的に多いはずです。であれば、「どこ」に「知りたい情報」が「記載」されているかというポイントをつかめれば外国の特許公報であっても「公報を読む」目的は達成できるのではないかと思います。
以前のコラム(※)では、社内業務のアウトソーシングを検討するにあたって考慮すべきメリットとデメリットをご紹介しました。
(※)「特許調査のアウトソーシングのメリット、デメリット(1)」
(※)「特許調査のアウトソーシングのメリット、デメリット(2)」
委託先を吟味する際には、メリットは勿論のこと、如何にデメリットを軽減できるかという部分も重要になるわけですが、外部から情報収集を行ったとしても委託先の詳しい状況まではなかなか把握できないものです。そこで今回は、前述のコラムでご紹介した「ガバナンスの弱体化」に関連してアズテックの情報セキュリティ対策と管理の仕組みについてご紹介したいと思います。
ある特許出願を基礎として優先権を主張し、各国(自国も含む)へ出願された、特許文献のグループのことを「パテントファミリー(特許ファミリー)」といいます。
本稿では、パテントファミリーに関する基本的な知識と、特許調査においてパテントファミリー情報をどのように利用できるかについて、ご紹介します。
アズテックでは特許に関わる調査サービスを提供しており、日々様々な問い合わせや依頼が舞い込んできます。勿論、どのような依頼であっても一定の報告ができるよう対応していますが、一方で依頼の方法によって調査品質に影響が出る事もまた事実です。
そこで今回は、より効果的な調査依頼ができるためのポイントについて触れてみたいと思います。これらが無くとも調査ができなくなるということはありませんが、「+α」を求めたい時に思い出してみてください。
他社権利調査とは、ある製品(実施技術)が他人の特許を侵害していないかどうかを調べる調査です。他に、侵害予防調査、クリアランス調査、FTO調査(Freedom To Operate)等とも呼ばれ、その調査の進め方にも各社毎の特色があったりもします。本稿では、私が他社権利調査を進める際の基本的な考え方を紹介します。
以前“簡単にできる特許検索”と題して無料DBである「J-PlatPat」での検索方法として、特に番号による検索、キーワードによる検索を紹介しました。
その際に、キーワード検索においても外国特許文献の検索ができることに触れましたが、数年前に比べて検索できる対象が拡充されています。そこで今回は、実際に「J-PlatPat」においてどのように、何を検索できるのか、改めて検証しました。
特許調査には、出願前調査、他社権利調査、技術動向調査などの種類がありますが、中でも無効資料調査は、法的スキル、技術スキル、検索スキルが総合的に要求される調査です。今回はその無効資料調査及びその調査戦略立案のポイントについて簡単にご説明いたします。
アズテックは特許情報の調査・分析を専門とした独立系の調査会社で、知財業界に身を置く企業の中でも割とニッチなポジションであると考えています。人材採用のシーンでは大手企業と比較されることも多く、より良い人材の確保については四苦八苦しながらも毎年続けています。事実、就職市場はここ数年で売り手市場化が進み業種や企業規模による違いはあるものの、人を1人採用することも難しい時代になってきました。また採用だけでなく、より高品質な特許調査を提供するために調査のプロフェッショナルを育て上げることも私たちの使命です。
今回のコラムを担当する私(小倉)は業務では人事総務を担当していますので、アズテックで実際に行っている2つの社内制度(在宅勤務、教育支援)をご紹介することで、普段とは別の側面からアズテックという会社を知ってもらえたらと思います。
特許調査の外部委託を検討する際のポイントとして、そのメリットとデメリットを2回に分けてお送りしています。この後半では前半のメリットに続き、デメリット側を見ていきます。
特許事務所を始め、日本国内だけでも知財系の調査サービスを提供する企業は多くあります(アズテックもその一つです)。この様ないわゆる外注業者への業務委託を利用したり利用を検討したりすることは、この知財業界にいる方であれば経験のある方も多いのではないでしょうか。今回は調査会社側の視点から、調査委託のメリット・デメリットを整理してみたいと思います。ただし「調査会社側の視点」と言えど我田引水とならない様に客観的に論じるため、ここではアウトソーシングの一般論に沿って進めていきます。
特許公報を見ていると、いろいろな日付が出てきます。
例えば、出願日、公開日、登録日、(公報)発行日、……
【2019年5月13日 J-PlatPatのリニューアルに伴い記載内容を更新 】
特許の調査分析を行うにあたっては、特許情報についての知識が必要不可欠です。 ここでは、特許情報とはどういったものなのか?どんなことが分かるのか?あるいは分からないのか?について簡単に解説したいと思います。
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